天文カレッジ 第3期講座 第2回 活動報告

天の星が地上へおりた時代〜写真技術と分光学〜  2014年2月12日(水)

 天文カレッジ第3期講座では、天文学にはこれまでにさまざまな論争や、大きく世界観が変わった出来事がいくつかありました。その天文学の大きな転機となった発見とそれに関する論争を切り口に、どのように宇宙への理解が深まっていったかをご紹介していきます。

 望遠鏡で宇宙を見始めてから100年以上後の時代、だんだんと天文学者は太陽系から外の世界について考えだすようになりました。今回は銀河にテーマをあてて、銀河系の発見、当時は渦巻星雲と呼ばれていた天体たちが、はたして銀河系の中にあるのか、もっと遠いところにあるのか、たくさんの天文学者たちが登場し、お互いの主張を唱えてきたことについてお話しました。

 そして、時代を追っていきながら、それぞれの天文学者たちがどのような発見をし、そこから導き出された宇宙がどのようなものであったかをじっくりとご紹介しました。ハーシェル、スライファー、カーチス、シャプレー、ハッブル…などなど、たくさんの天文学者が登場しましたので、相関図を作ってどういう関係であったかも紹介しました。


 この時代の大きなブレイクスルーとして、写真技術と分光学の発達があげられます。これまでは肉眼でスケッチをしていた時代から、写真に収める、つまり見上げていた星を手元でじっくりと見ることができるようになったわけです。さらに、光を分けることで、遠くの星の状態を知ったり、運動を測ることができるようになりました。

 このような技術革新とともに、天文学も飛躍的に発展していったわけです。また、この時代はアメリカに大型の望遠鏡が次々に作られた時代でもありました。このような大企業家たちの支援によって作られた望遠鏡についても紹介していきました。


 次回は3月12日(水)に、「宇宙の広がりを知る時代〜相対性理論から最新天文学へ〜」をテーマに行います。宇宙が膨張している事実から、ビッグバン理論が唱えられ、そして現在はどのような宇宙が考えられているのか等ご紹介していきます。