郡山市ふれあい科学館では2020年10月25日(日)に、福島大学との連携によりおもしろ科学びっくり箱「新幹線の科学」を開催いたしました。

 講師には、福島大学の小沢 喜仁 先生をお迎えしました。

 

 まずは、新幹線が時速200km以上のスピードで、安定して走行する仕組みについて実験しました。円筒型のものを2個、車軸でつないで、レールに見立てた2本の棒の上を転がすと、脱線してしまいました。

 次に、2個の紙コップの底面を貼り合わせたものと、飲み口を貼り合わせたものを用意して同様の実験をしました。すると、底面を貼り合わせた紙コップは、脱線しないものの途中で止まってしまったのに対して、飲み口を貼り合わせた紙コップは、蛇行をしながらも、脱線もせず、安定して転がり続けました。車輪の形が線路に対して斜めに当たっているのは、このためだったんですね。

 

 また、新幹線をはじめ高速で走る車両は、大きな振動が発生します。そこで、その振動を抑える装置(ヨーダンパ)が使われています。そこで、そのヨーダンパの模型を作って実験しました。塩ビパイプに紙を巻き付けて筒状にし、組み合わせた塩ビパイプと紙筒の全体の長さが一定になるように調整すると、振動で伸び縮みしても、ゴムが元に戻ろうとして振動を吸収することができます。

 2019年には新型新幹線も発表され、様々な科学技術を使ってより良い新幹線にするべく、試験走行が続いています。実際に乗れる日が楽しみですね。

 小沢先生、お手伝いいただいた大学院生の皆さん、本当にありがとうございました。