【開催報告】

2003/06/17


 郡山市ふれあい科学館では福島大学と連携し、福島県内の小・中学校及び高校の教員向けサイエンスセミナー「星空への招待、宇宙を語る」を、平成15年6月14日(土)に開催しました。今回の講師は、福島大学 中村 泰久(なかむら やすひさ)教授と入戸野 修(にっとの おさむ)教授です。
 当日は、理科を専門とする教員の他、小学校の理科を専門としない先生にもご参加いただき、「私たちと宇宙」をテーマとした講演や教材・ものづくり教室などをとおして、学校における天文教育の大切さや、教材作りを学んでいただきました。

講演「星空への招待、宇宙を語る −私たちと宇宙−」

 中村先生より、「私たちと宇宙」という視点から、他の生命の存在についてのお話や、私たちの住む太陽系と同じ天体を見つけ出す方法、そして恒星や銀河間の距離といった非常にスケールの大きなお話をいただきき、縮小された小学校の天文教育に欠かすことのできない、幅広い視点から講演をいただきました。

 太陽を20センチメートルとすると、一番近い恒星であるケンタウルス座のプロキシマ星は、郡山から遠く離れたオーストラリアのあたりにあるそうです。そのため、恒星同士が衝突することは、ほとんどないのですが、銀河系の規模で見た場合には、狭い場所に銀河が密集しているので、互いにぶつかり合い、形が変わることがたびたびあるそうです。

天文や重力などに関するサイエンスショー

 講演終了後、入戸野先生によるサイエンスショーを開催し、身近なものを利用した天文、重力などに関する楽しい実験教材を紹介していただきました。

教材・ものづくり教室「日時計作り」

 教材・ものづくり教室では、「それぞれのクラスに太陽を持ち込もう!」ということで、日時計の作り方と使い方を実習し、授業での活用方法などを教えていただきました。

 完成した日時計です。設置する場所の緯度・経度によって、指針の角度や時刻線の引き方が変わります。今回の日時計は、科学館の緯度・経度に合わせて作りました。