第4回「音楽にひそむ物理学」 開催報告

2004/08/07


 郡山市ふれあい科学館では福島大学と連携し、福島県内の小・中学校及び高校の教員向けの研修講座「音楽にひそむ物理学」を、平成16年8月4日(火)に開催しました。

 今回の講師は、福島大学 山口 克彦(やまぐち かつひこ)助教授です。当日は、市内外から9名の先生方に参加いただきました。音楽と科学にはどんな関わりがあるのでしょうか?

 山口先生は、当館の講座初登場です。

 音を伝えるものは何か? 爆音が鳴り響くベルを容器に入れ、真空ポンプで中の空気を抜いていきます。すると、あれほどけたたましくなっていたベルの音が、全く聞こえなくなりました。

 通常、音を伝えるには空気が必要だということがわかります。

 「オシロスコープ」を使って、音を見てみましょう。このように、音は波のようですね。  今回は、音の性質のうち「音程」と「音色」に注目します。

 ところで、人間の耳はどのくらいの音を聞き分けることができるのでしょうか。

 低周波発信器を使って音波の周波数を変えていきます。通常は周波数が20Hz〜20kHzが可聴範囲とよばれます。

 

 山口先生の研究室で開発したパソコンソフトを使って、音階を作ります。

 ド・レ・ミ・ファ・ソ・ラ・シ・ド・・・、自分では正確だと思っても、なかなか難しいようです。

 

 

 人間の声や、楽器、シンセサイザーの音はどのようになっているのでしょうか?
 山口先生はチューブを使った、風変わりなオリジナル楽器を演奏し、オシロスコープで音を「見せて」くれます。アシスタントの学生の車田さんも、得意のトロンボーンを演奏してくれました。

 最後は、自分の声をパソコンに取り込んで、どのような構成になっているのか解析してみます。

 ソフトの扱い方に苦労しながらも、なんとか解析することができました。

 この画像はそのときのものです。普段何気なく聞いている「音」ですが、その構成要素を分析してみると、様々な規則性が見えてきて、複雑な「音」とはなにかを知ることができました。

 音と一口に言いますが、音楽、科学、そして音楽と人間の心理状態など、その関わりはとても広いようです。

 山口先生、ありがとうございました!