【開催報告】世界天文年2009 地球と宇宙の火山どっちが大きいか?

 郡山市ふれあい科学館では平成21年12月13日(日)に、小学校3年生から中学生と保護者を対象に「世界天文年2009 地球と宇宙の火山どっちが大きいか?」を開催いたしました。

 当科学館は、福島大学が中心となって設立した、県内の公設試験機関や博物館・科学館が連携して科学の普及事業を展開する「ふくしまサイエンスぷらっとフォーム(spff)」に加盟しています。そのメンバーである磐梯山噴火記念館と連携して、この事業を実施いたしました。

 今回は、磐梯山噴火記念館の佐藤 公(さとう ひろし)先生と、当館プラネタリウム解説員の水谷 有宏が講師となって実験を行いました。また、この講座の運営や教材開発に、spff事務局の岡田先生にもお手伝いいただきました。

地球の火山

 

 「地球の火山」は、磐梯山噴火記念館の佐藤 公先生からお話いただきました。溶岩が火山から出てくる様子を見られる実験や、噴火によって山の層が形成される成層火山の実験を行いました。

 成層火山の実験では、歯医者さんで歯の型をとるために使う材料を使いました。何度も噴火を繰り返しながら、山が形成されていくのを体験しました。

 そして、山の模型に溶岩のような粘りのある液体をかけて、溶岩が山の低い場所に流れる様子を観察しました。


 

 阿蘇山のようなカルデラの地形はどうしてできるのか?コンデンスミルクやココアを使って実験しました。

 そして最後は、噴火のエネルギーの一つである水蒸気爆発の実験を、ポップコーンを使って行いました。とってもおいしそうな匂いが漂いました。

 その他、磐梯山と富士山の大きさ比べや、外国の火山の大きななども模型を使って学びました。ハワイにあるマウナロア山は、福島県ぐらいの大きさがあり、皆さん驚いていたようでした。

 いろいろな実験や映像で、地球の火山の仕組みについて知ることができました。


宇宙にある火山

 

 宇宙にある火山については、プラネタリウム解説員の水谷が紹介しました。

 宇宙にある火山の大きさを知るために、10万分の1の磐梯山の模型を作りました。お湯で温めると軟らかくなる粘土を使って、磐梯山の型に流し込みました。3種類の色の粘土を使ったので、とてもカラフルな磐梯山ができました。

 その後、この模型と太陽系最大の火山、火星のオリンポス山との比較を行いました。オリンポス山は25,000m、磐梯山は1,819mです。オリンポス山が25cmだとすると磐梯山は1.8cm、地球で一番大きなエベレストでも8.8cm、火星の火山の大きさを知りました。


 

 月や水星の写真を見ると凸凹が多いのですが、これは火山の噴火の跡ではありません。隕石などがぶつかったクレータなのです。噴火とクレータの違いを、実際に実験して比べてみました。

 そして、太陽系の惑星、水星、金星、火星、木星の衛星と土星の衛星を映像で巡り、宇宙にある火山を紹介しました。

 火山は地球だけではないことを知りました。また、惑星だけではなく、木星の衛星にも火山があることを知りました。


 
 いろいろな実験を体験いただきながら、講座は終了となりました。参加いただいた皆さま、本当にありがとうございました。。