【開催報告】小中学生・高校生のための科学技術へのいざない

 郡山市ふれあい科学館では2015年10月24日(土)に、新潟大学工学部とともに大学が研究している工学の世界や科学の楽しさを紹介する「小中学生・高校生のための科学技術へのいざない」を開催しました。

 当日は、大学の先生方や学生が、全部で8つのコースを設定して、来館した多くのお客様に科学の楽しさを体験していただきました。


コース1:水素を電気へ変える水素エネルギー社会

 水素で作った電気は、次世代のエコなエネルギーとして注目されています。大手自動車メーカーで正式に水素エネルギーで走る車の発売が決まり、実用性が高まったこの分野の最先端技術を紹介しました。

コース2(その1):環境中にはどんな放射線があるのだろうか(東北放射線科学センター)

 身近にたくさん飛び交っている放射線。測定機器を使って、身近なものから出ている放射線を測ったり、自然界にある放射性物質(放射線をだすもの)を紹介したりしました。

コース2(その2):α線が作る雲とは?(東北放射線科学センター)

 放射線はヒトの目で直接見ることはできません。でも、霧箱を使うと放射線の飛んだ軌跡を見ることができます。来館者の皆さまに、実際に放射線が飛んだ様子を見て確かめてもらいました。

コース3:手作り!カラフル・スーパーボール

 ものをつくる素材も世の中にはさまざまなものがあります。今回は加熱すると変形する素材から、温度を加えながら手作りのスーパーボールを作りました。また、それを使って実験してゴムの性質や弾性を学んでもらいました。

コース4:砂と水でできる液状化マジック

 地震の際に起きる「液状化現象」を装置を使って実験しました。液状化現象は、地震の振動で地面が液状化して、建物が地面に沈んだり、逆に地中のマンホールが地表に浮き出てくる現象です。実験では、装置をハンマーでたたいて模型の町が液状化する様子を再現し、体験した皆さんは驚いていました。

コース5:ぐるぐる巻き電線で作る不思議なイヤホン

 ラジオなどから音を聞くためにはスピーカーかイヤホンなどが必要ですが、今回はそのいずれも使わず、音を聞く装置をつくりました。音が鳴るための振動をぐるぐる巻きの電線に伝え、それを額に当てると、振動が骨から耳に届き、音が聞こえます。頭に直接、音が聞こえる不思議な体験に皆、驚いた様子でした。

コース6:凍っちゃうよ〜低温と超伝導の不思議

 -196℃の液体窒素を使って、日常では見られない不思議な現象を体験してもらいました。花やボールを凍らせるとどうなるか、さらに超伝導という新技術を体験して、皆さんとても驚いたようでした。

コース7:分光シートを使って虹色スコープを作ろう

 目にみえないような細かい溝をつけた特殊なシート「分光シート」の、文字通り光を分ける性質を使って、万華鏡のようにきらきらする「虹色スコープ」作りを行いました。

コース8:わくわく科学工作 〜回して遊ぼう〜

 当館は、力を加え続けるといつまでもまわり続け、早くまわすとブンブンと音がする「ブンブンごま」を作りました。作ったこまを回すには若干こつがいるので、回すのになれるまで大変ですが、コツさえ覚えればどんどん回すことができて、みなさんに楽しんでいただきました。