【開催報告】世界天文年2009 世界主要企画「世界一周観望会 in 郡山」

 今年は世界天文年として、世界中で様々な企画が予定されております。国際的な協力体制で行われる世界主要企画の1つとして、4月2日〜5日までの期間、「世界中で宇宙を見ようよ100時間(原題:100 HOURS OF ASTORONOMY)」と題し、一般の方々に望遠鏡で星を観察していただいたり、天文台の観測研究現場を生中継したりする企画が、世界中で開催されました。

 郡山市ふれあい科学館でも、大人から子どもまで幅広い世代で星空を見ていただき、本物の宇宙に触れていただくことを目的として、平成21年4月3日(金)〜5日(日)までの3日間、郡山駅前などを会場として様々な観望会を行う「世界一周観望会 in 郡山」を開催いたしました。

ISS観望会 平成21年4月3日(金)


 

 初日は、郡山駅前でISS(国際宇宙ステーション)観望会を開催しました。若田飛行士の乗るISSは18:45ごろ郡山でも見られます。日の入り直後で明るいうちから望遠鏡を出し、月を観望しながらISSを待ちました。パネルなどを使って宣伝していると、ISSが見られるとあって、だんだんと駅前に人が集まってきました。

 そして、空にISSが現れると大きな歓声があがりました。中には、「若田さ〜ん!」と呼びかけ、手を振る人もいらっしゃいました!

 写真右側に見えている明るい星は、全天でいちばん明るい「シリウス」です。ISSは、シリウスよりも明るく輝きながら、ゆっくりと空を移動していきました。

 この写真は、5秒毎に撮影したもので、白い線1つ1つが、5秒間で動いたISSの軌跡となります。写真右上から左下へISSが動いていきました。よく見ると、白い線が少しずつ短くなっていることが分かります。これは、ISSとの距離が遠くなっていくためです。


星空ガイドツアー&駅前観望会スペシャル 平成21年4月4日(土)


 

 二日目は、展望ロビーにおいて星空案内人(星のソムリエ)による星空ガイドを行いました。太陽や日食、隕石など、それぞれ得意な分野について、写真や実物を交えながら紹介していきました。

 悪天候のため、中止かと思われた観望会でしたが、奇跡的に雲間から月の姿が見えてきて急きょ開催です。

 望遠鏡で月や土星の姿をお楽しみいただきました。


サンデー観望会 平成21年4月5日(日)


 

 最終日は、太陽を観察するサンデー観望会です。太陽投影板や専用のフィルターを用いた望遠鏡で、太陽の姿をご覧いただきました。

 また、太陽に関するクイズに挑戦するコーナーや、分光器を作る工作コーナーも設置し、駅前を通る親子連れなど、多くの方にお楽しみいただけました。


 3日間の観望会では、郡山駅前を訪れた親子連れやカップルをはじめ約500名の参加があり、日本上空を通過する国際宇宙ステーションや、望遠鏡で見る月や土星の姿などを楽しんでいただき、記念の世界天文年参加証明証をお持ち帰りいただきました。

 参加者の皆さんは、世界中の人々が一緒に星空を見上げていることに、大きな驚きと感動を感じるとともに、遠い宇宙の世界への憧れを膨らませているようでした。参加していただいた皆さま、本当にありがとうございました!

 今後も、世界天文年に関連した様々なイベントを行ってまいりますので、ぜひご参加ください!

 ★第59回 駅前観望会 平成21年5月2日(土) 19:00〜20:00