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【開催報告】「南極の氷」贈呈式

 郡山市ふれあい科学館では2016年7月13日(水)に、自衛隊福島地方協力本部から「南極の氷」を贈呈していただきました。氷の贈呈は、今回で13回目になります。

 南極観測に必要な人員・物資などの輸送は、海上自衛隊が所有する砕氷艦(南極観測船)「しらせ」によって行われており、その関係で、今回も2016年4月に「しらせ」によって持ち帰られた南極の氷を、自衛隊から当館へいただくことができました。

 「南極の氷」は、単に水が凍ってできた氷ではなく、過去何万年もの間に南極に降り積もった雪が、その重さで圧(お)し固められてできたものです。この氷をよく見ると白く見えますが、その中には大昔の空気や大気中の微粒子などが閉じ込められています。そのため、この空気を分析することで過去の地球環境を調べることができ、地球環境問題の研究に役立てられています。


贈呈式の様子

 贈呈式では、はじめに自衛隊 福島地方協力本部 本部長 1等陸佐の川野 静生様より御挨拶をいただきました。また、今回は実際に南極に行かれた自衛隊員の方もいらして、その際の様子の一端をお話いただきました。

 続いて、本部長より当館館長の市川正道へ「南極の氷」が贈呈されました。最後に館長から自衛隊の皆さんへお礼の言葉をお伝えするとともに、贈呈式に参加してくださった郡山市立西田中学校の先生や生徒の皆さんへ、「南極の氷」の特徴などについて、お話いたしました。


南極の氷体験の様子

 贈呈式終了後には、西田中学校の生徒の皆さんをはじめ、贈呈式に参加してくださった方々に「南極の氷」を触っていただきました。

 氷をさわっていただいた皆さんは「南極の氷」特有の白さに興味を持っていただいたり、「南極の氷」が融ける際に中の空気が弾ける時のパチパチという音を聞こうと耳を澄ましていました。

 実際に「南極の氷」をさわっていただくことで、参加者の皆さんにはさらに南極に興味をもっていただけたようでした。


 今回贈呈いただいた「南極の氷」は、当館で7月16日(土)〜18日(月・祝)、8月11日(木・祝)〜16日(火)に開催する「サイエンスフェスティバル(会場:21階 展示ゾーン)」にて展示します。南極の氷に触ったり、数万年前の空気が出てくる音を聞いていただける貴重な機会ですので、ぜひご来館ください(とけ次第、展示終了となります)。