科学の広場

写真カード作り 〜デジタルカメラで素敵に〜

 カメラにもさまざまな種類があります。皆さんはどんなカメラを持っていますか?


左からデジタルカメラ、フィルム式カメラ、フィルム

 

 カメラの始まりは壁に穴が開いただけの暗い部屋でした。壁の穴から入った光が、反対側の壁に届くと外の景色が映るというもので、「カメラ・オブキュラ」と呼ばれています。その後、持ち運びできる大きさになり、穴の代わりにレンズが付きました。このころは写真を撮るのではなく、写生の道具として使われました。その後も改良が進み、今では携帯電話にもカメラが内蔵されるなど、私たちの生活で欠かせない存在になってきています。

 カメラは写真を撮影する光学機械ですが、レンズから入ってきた被写体の像を記録する方法によって、大きく二つに分けることができます。一つはフィルム式のカメラ(銀塩カメラ)です。これは像を化学変化で記録します。フィルムには銀の化合物が薄く塗ってあり、シャッターを切るとレンズからフィルムに光が当たります。その時、銀の化合物は化学変化を起こしてフィルムに定着し、現像することによって光が当たった部分の銀の化合物が残ります。このフィルムを光を感じる特別な紙に焼き付けると写真になります。


デジタルスタジオの様子

 

 もう一つはデジタルカメラです。これは光に反応する半導体素子を使って、映像を電気信号に変換し、デジタルデータとして記録するものです。この半導体素子はCCD(Charge Coupled Devices)といいます。この表面にはフォトダイオードという部品がついており、これに光が当たると、電子が活発に動き出す現象が起き、電荷(電気の粒)が発生します。この電荷の量を映像回路が読み取り、デジタル化します。そのデータをメモリカードなどに記録するということです。そしてパソコンなどでプリンターに出力して写真になります。

 このようにフィルムを使わないので、撮影したデータが不要ならば、その場で消去できる機能も持っています。最近では、生活防水や顔認識など、優れた機能が搭載された機種もたくさん発売されています。これからますます進化していくことが予想されるデジタルカメラ。今後がとても楽しみですね。

 科学館では、パソコンを使ってさまざまなものを作る「デジタルスタジオ」を毎週土曜日に開催しています。2月のメニューは、「写真カード」作りです。デジタルカメラで自分の写真を撮って、素敵なカードを作りましょう。ぜひご参加ください。

(事業課 福澤 世依子)

2008年2月7日 福島民報新聞 情報ナビ タイム「スペースパーク便り」より