科学の広場

夏休み工作教室 科学で遊ぼう!!(4)「ビー玉顕微鏡」

 みなさんは顕微鏡を使ったことはありますか? 理科の実験などで使う機会はあっても、自宅で使うことはあまりありませんよね。そこで、自宅でもいろいろな物を観察できるように、今回はビー玉を使った簡単な顕微鏡を作ってみましょう。



ストローにテープでビー玉をはり付けて完成
(写真1)

 

 準備する材料は、透明なビー玉(直径15ミリ)、タピオカストロー(直径12ミリ)、ビニールテープ(幅19ミリ)です。まず、ストローを5センチの長さに切ります。写真1の様に、ストローにビー玉を乗せ、その境目をビニールテープで巻き、しっかりと固定します。逆さまにしてビー玉が落下しなければ完成です。観察したい物にビー玉をぴったりくっつけ、ストローをのぞいてみましょう。ただし、目を痛めますので、太陽やライトなどの明るいものは絶対に見ないでくださいね。

 この顕微鏡は、レンズがビー玉1つだけという簡単な顕微鏡です。レンズには真ん中が膨らんだ凸レンズと、へこんだ凹レンズの2種類があり、ビー玉は凸レンズの働きをします。



拡大像のでき方
(図1)

 
 光は空気中をまっすぐ進みますが、レンズの中に入ると折れ曲がり、進む方向が変わります(屈折)。そしてこの屈折した光は、必ず一点(焦点)に集まります。図1のように、観察する物体がレンズの焦点より内側にある時、レンズを通して物体を見ると、拡大された像が見られます。

 今回のビー玉顕微鏡の倍率は約10倍です。虫眼鏡の倍率は約3〜5倍ですから、ビー玉顕微鏡の実力はなかなかのものです。植物や昆虫など、色々な物の観察に活用してみましょう。

 
(郡山市ふれあい科学館 事業課 梅津 朋子)

2009年8月16日 福島民友新聞 郡山版「夏休み工作教室 科学で遊ぼう!!」より