地球は青かった
〜重力を振り切って宇宙へ〜

2005/04/14


   

 みなさんは今日が一体何の日なのかご存知でしょうか? ヒントはタイトルの有名な言葉です。

 今から44年前の今日、1961年4月12日、ソビエト連邦共和国(当時)のガガーリン少佐を乗せたボストーク1号が、人類史上初の有人宇宙飛行に成功しました。ガガーリン少佐は地上から高度300kmの宇宙空間から地球を眺め、1時間49分で地球を1周して無事帰還しました。この時ガガーリン少佐が述べたのが「地球は青かった」という言葉です。

 

   


宇宙から見た地球の姿

  この青い地球の姿は写真や映像などで見たことがあるかと思います。この美しい地球を見るためには、ロケットで宇宙へ行かなくてはなりませんが、これは本当に大変なことです。なぜなら、地球には重力があるためです。

 ロケットが重力に負けず地球の周りを飛び続けるには、とても速いスピードで飛ばなくてはなりません。例えば、ガガーリンの飛んだ高度300kmの宇宙空間では、秒速8kmほどの速度が必要です。1秒間に8kmも進むということは、時速28800kmものスピードになります。

 

 人類がこの重力に打ち勝ち、初めて無人のロケットが宇宙へ到達したのは、1957年でした。

 それから40年以上の間に科学や技術が進み、宇宙は少しずつ私たちにとって身近な場所になってきました。

 すでに人類は月まで到達し、地球の上空には各国の協力により国際宇宙ステーションを建設中です。さらに、惑星探査機が数億km離れた惑星で様々な調査を行って、今まで分からなかった情報を次々と送ってきています。


1969年、アポロ11号のアームストロング船長が
初めて月へ足を下ろしました。
(C)NASA

 
 

 やがて、私たちが宇宙旅行へ出かける日がやってくるでしょう。そのためにちょっと予習を・・・というわけで、これから数回にわたり宇宙がどんな場所なのか、ご紹介していきましょう。

 
   

(事業課 近藤 正宏)

     

2005年4月12日 福島民友新聞 「ふくしま星空散歩」より